2015年5月3日日曜日

boo315 - 321 マーク・ピーターセン

日本語の頭脳環境 と 英語の頭脳環境



boo315 『日本人の英語はなぜ間違うのか?』 (2014)

boo316 『実践 日本人の英語』 (2013)

boo317 『日本人の英語』 (1988)

book318 『ニホン語、話せますか?』 (2004)

book319 『英語で発見した日本の文学 ―古き良き日本語と、新しく面白い日本語―』(2001)

book320 『痛快!コミュニケーション英語学(CD付)』(2002)

book321 『英語の壁』(2003)

【読むきっかけ&目的&感想】               

私は ”Eigo with Luke” というサイトを愛読していて、彼のように英語が母語で日本語にも精通している著者の本を読みたくて本書を探し出した。図書館で最新刊『日本人の英語はなぜ間違うのか?』を予約して待つこと2か月、やっと順番がきたので借りて読んでみた。そしたらとても面白くてファンになってしまい、この数か月で他のも読んでみた。

さくら好み ★★★★★


英語/日本語って、こんなに刺激的な世界観を内包していたのかと、読んでいてワクワクした。マーク・ピーターセンは自身の母語(英語)感覚をもとにして、日本語を、ひいては日本人をより深く理解したいと思っているのが、文章の端々から感じられた。そして、英語嫌いの日本人に、英語の面白さや素晴らしさを伝えたい、分かってもらいたいという情熱をひしひしと感じた。

私の知りたかった「日本語話者らしさ 英語話者らしさ」が、よく分かる本だった。英語のニュアンスが網羅されていて面白かっただけでなく、日本人英語の特徴を的確に把握し、それぞれに加えた解説が納得できるものばかりだったことに驚かされた。言語によって「頭脳"環境"」が違うってこういう事なんだ。。。日本人にありがちな間違った英文例を読みながら、あるある・・・と内心頷き、私の英語に対する感覚が、実は多数の日本人英語学習者と同じであることを初めて知った。

著者が持っている「英語の壁」を通して見える様々な日本、それを楽しめるのは私が「日本語の壁」を持っているからに他ならない。言語の壁に限らず自分の内なる「バカの壁」が消える事はないが、壁の内側の世界を広げていくことは出来るんだということを実感した。

なんだか英語気分が盛り上がってしまったので、NHKラジオで英語のリスニングを楽しむことにした。音源は夜のオンライン放送を予約録音、テキストは電子版をダウンロード、といった様に殆ど手間無しなのがイイ。

【備忘録】                                       

・それは言葉以上のの何か

この本の最初の章でふれた私自身の日本語そもそもの出会いという経験をふり返ってみると、鉱石ラジオの説明書にある「日本人の英語」を見た時と比べて、現在の私の「日本人の英語」に対する見方はずいぶん変化してきている。

日本語の環境の中で長く暮らしたために、その変な英文が何をいおうとしているか、理解できるようになった。その英文を書いた人のことを想像し、その変な英文が出てきたのにはそれなりの理由ががあると考えられるようになった。それが外国語を学んで得られるもう一つの価値であり、それは言葉以上の何かであるように思う。

・著者 マーク・ピーターセン

1946年アメリカ(ウィスコンシン州)生まれ。コロラド大学で英米文学、ワシントン大学大学院で近代日本文学専攻。1980年フルブライト留学生として来日、東京工業大学にて「正宗白鳥」を研究。現在は明治大学政治経済学部教授、主要担当科目は英語・アメリカ文化論、研究テーマは比較文化・比較文学。

【蛇足】                                        

『日本人の英語はなぜ間違うのか?(2014)』における「中学の英語教育に対しての批判」に、「教科書出版社が”反論”」を掲載している。
開隆堂出版株式会社2015-2-16 中学校英語に「教科書の英語への理不尽・不穏当な批判について」(PDF)を掲載しました。
反論という割には何かずれてる感じなので、全文読んでいないのかなぁ?、と最初は思ったけど、出版社という立場だけで言えるのはこれが限界、という事なんだろうと思い直した。